きつねうどんといえば、誰しもが思い浮かべるのがきつねうどんといえば一つしかないと思います。
ちなみにきつねうどんにはきつねのお肉は入っていません(笑)
きつねうどんで思い浮かべるものとは、きつねの肉が入っているものではなく、油揚げが入っているものを主に「きつねうどん」と呼びますね。
子供の頃からカップうどんできつねうどんといえば、乾いた油揚げが入っていたうどんを誰もが食べていたと思います。
たぬきうどん、たぬきそばと違って「きつねうどん=油揚げ」という構図が幼いころから出来上がっていました。そして、誰しもそのきつねうどんをきつねうどんではないと疑いもしません。
なぜか不思議と「たぬき」と違って「きつね」は油揚げが入っているものがきつねうどんだと子供の頃に教えられており、それを疑いもしませんでしたね。
たぬきと同じ発想ですが「きつねうどんなのに、なぜきつねの肉が入っていないの?」という疑問を感じた人はほとんどいないでしょう。
それくらいきつねうどんはコレというイメージが日本全国に浸透しきっているのですね。
私も子供の頃には「きつねうどんが、なぜきつねうどんと呼ばれているか」については、
きつねうどんに入っている油揚げがきつねと同じ色をしているから
という大雑把な理由に妙に納得していた記憶があります。
多分私だけではなく他の方も、きつねうどんがきつねである理由を同じようにとらえていた事でしょう。
そこで、少々気になりきつねうどんの始まりの歴史やきつねうどんの現代に至るまでの軌跡や由来、意味、各地域ごとにどのような名称があるかなどについて調べてみました。
きつねうどんについても「たぬき」と同じように調べてみると中々日常生活を送るだけでは知り得ない情報が次々と分かってきました。
では、先ずはきつねうどんの由来と意味について解説いしていきますね。
目次
きつねうどんの由来の意味は?
きつねうどんの由来と意味はどうなっているのでしょうか。
意味や由来としては世間一般的に認知されている事柄でほぼ相違ないようです。
先にも述べましたが、
きつねうどんがなぜきつねと呼ばれているかについては、「うどんに乗せてある油揚げがきつねの外見と同じ黄金色をしている」という理由からきつねと呼ぶようになったんですね。
きつねうどんの定義は、
かけうどんなどの素うどんに油揚げを醤油とみりんなどの調味料で甘辛く煮たものをうどんの上に置いたもの
とされています。
そういえば、稲荷ずしもご飯を油揚げに包んで「稲荷ずし」という名称がつけられていますが、油揚げの色がきつねのそれと似ているという理由もありますし、
あながち、「きつね」と呼ばれる所以は必ずしもきつねうどんだけに限った話ではないのかもしれませんね。
きつねうどんはいつ生まれたの?
きつねうどんが
いつ頃に生まれたかについては諸説が色々ありますが、
江戸時代の大阪が発祥の地である。
明治時代に大阪で生まれた。
1893年の明治時代に大阪のうどん屋である「松葉家」がきつねの外見の色に似た油揚げをのせてみたというところから始まったとされる説。
などの明確な根拠や史実ではありませんが
以上の諸説がささやかれています。
また大阪がきつねうどんの祖ではなく、江戸(現在の東京)の方が先であるという説もありますね。
きつねうどんのそもそもの由来が油揚げときつねから来ているので、時系列的には油揚げが生まれてからきつねうどんがそこから派生したと考えるべきでしょう。
一番最初は江戸時代からだと言われていますが、油揚げが生まれた時代が江戸時代よりも前の時代だとするならば、それよりも前の時代にきつねうどんがあってもおかしくはないですね。
きつねうどんと油揚げとの関係は?
きつねうどんと油揚げの関係ですが、
油揚げをのせた素うどんをきつねうどんと定義している点については、油揚げの色がきつねの外見と同じ色をしているというのも理由ですが、実はそれだけではないんですね。
きつねと油揚げの関係性として
実は、きつねと油揚げの関係性は色が似ているという点だけではなく
きつねは油揚げが大好物である
という点も諸説や伝承として残っています。
きつねは油揚げが大好物という逸話は、子供の頃にどこかで聞いた記憶がありますね。
またきつねと油揚げの外見についても似ている点がいくつかあります。色が似ているという点は見ればわかりますが、
きつねがうずくまって小さくなった姿が油揚げの外見と似ていると言われています。
きつねうどんの地域ごとの名称を解説
きつねうどんの地域ごとの名称としてはどんな名称が使われているのでしょうか。
全国各地でも様々な呼び名があったようですが、その前にきつねうどんの別の名称についても解説したいと思います。
きつねうどんの別の名称として
私もこの名称についてはどこかで教えられた記憶がありますが、
きつねうどんの別の名称として「きつね」ではなく
「けつね」
という名称が使われていたという言い伝えがあります。
この「けつね」という言葉をもじって「きつね」と呼ぶようになったのか?
もしくはどこかの地名の方言として「けつね」と呼ばれているのか?
考えると色々と出てきますが、
「けつね」という言葉は主に京都で使われていた名称で、京都では「きつねうどん」を「けつねうどん」と呼んでいるそうです。
その他、なぜきつねうどんを「けつね」と呼んでいるかについての詳しい理由については今のところよく分かってはいません。
一部諸説では、きつねうどんを親しみを込めて訛りを付けて「けつね」と呼んでいるという説もあります。
全国各地の名称として
東京・関東圏
東京などでは、各地域のような風変わりな名称は使用せず
ほとんどが「きつねうどん」「きつねそば」という名称で通っているようです。
また東京では油揚げそのものを食す習慣もあり、きつねうどんの味付けなどは関西の薄味と比べると濃くこってりしているようです。
京都・大阪
京都の一部では「けつね」と呼ばれていますが、大阪では信太森葛葉稲荷神社の伝説のきつねとして「きつね信太森の葛葉」に由来されて「しのだ」という名称が使われています。
大阪ではきつねうどんやきつねそばのことを「しのだうどん」「しのだそば」と呼んでいるようです。
名古屋
また、名古屋でも大阪などの関西圏で使われている「しのだそば」「しのだうどん」という名称が広く浸透しており、こちらのほうでも「きつねうどん」と呼ばれることもあれば「しのだ」と呼ばれている地区もあるようです。
また、刻んだ油揚げや味の薄い油揚げ、もしくは味詰めが全くされていない油揚げを「しのだうどん」「しのだそば」と呼んでおり、その逆の物を「きつねうどん」「きつねそば」と呼んでいるようです。
多分呼び方などが一部紛らわしいので「しのだ」と「きつね」を区別するためにこういった呼称が分けて使われているのですね。
さいごに
「きつねうどんの由来の意味は?油揚げとの関係や地域ごとの名称を解説」
について以上になります。
「たぬき」と同じように「きつね」と一口に言っても色々な歴史的事実がありますね。
きつねうどんは日本でも最もポピュラーなうどんの一つであり、日本中の老若男女に最も食べられているうどんの一つです。
きつねうどんって昔から普通にありますが、地域ごとの呼び名や諸説など色々調べていくと雑学としてはかなり勉強になります。
きつねうどんの由来はなんとなく分かってはいますが、実際にここまで掘り下げてきつねうどんについて知っている人はそれほど多くないと思いますので、何気ない日常の話題のネタとして使えるかもしれませんよ(^^♪